伍 潔玲助教 Jieling Wu

教員紹介

研究キーワード

空間情報、点群データ、UAVレーザー測量、地理情報システム(GIS)、プローブデータ、数理情報学、データ可視化

研究内容

1. 東日本大震災後の道路走行データ、地理条件データ、社会条件データをGIS 上にデータベース化し、統計分析を用いて道路復旧に関する要因を抽出し、今後予想されている南海トラフ地震で津波被害を受ける可能性の高い地域の道路網の復旧経過を予測してきました。現在道路復旧予測モデルの精度向上を取り組んでいて、他地域の災害においても活用できることを検討しています。
2. 露天掘り鉱山における安定な残壁形成と採掘の両立は、労働者の安全や景観保護に直結します。多くの鉱山では、光波測距儀を使ったAPSやGPSで点的な残壁の変位をモニタリングしていますが、面的な挙動を捉えるのは難しく、機器故障やタイムリーな監視の問題もあります。そこで、RTK-UAVを使ったレーザー測量により斜面の定期モニタリングを行い、収集した点群データを調査現場で解析し、過去のデータとの差分を検証することで、斜面の変位量をリアルタイムに把握するシステムを開発しています。

研究から広がる未来

いつ起こるかわからない南海トラフ地震に備えて、減災や被災後の迅速な復旧活動をシミュレートすることは重要です。道路復旧予測モデルの構築は、被災地の迅速な復旧を進めるための一助にとなると考えられます。 ドローンを利用した残壁面の監視システムの普及により、鉱山や建設現場での安全管理が大幅に向上します。定期的な監視により、残壁の変位をリアルタイムで把握し、危険を事前に予測することが可能となります。このシステムは機器故障や監視の遅れのリスクを軽減し、効果的な管理と運用を支援します。さらに、他の産業や地域にも応用が期待され、安全かつ持続可能な未来の実現に寄与します。

メッセージ

大学での勉強は、知識や技術を習得するだけでなく、自己成長や社会貢献のための基盤を築く重要な段階です。挑戦と成長の道は決して平坦ではありませんが、君たちの情熱と努力が未来を切り拓く力になります。失敗を恐れず、目標に向かって一歩ずつ進んでください。
また、空間情報や点群データは災害だけではなく、都市計画、環境保全、不動産業などいろいろな分野で活用されています。少し興味があれば、ぜひご連絡ください。

リンク

工学部情報応用工学科

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