工学部情報応用工学科の卒業生が筆頭著者の論文が米国学術論文誌に掲載されました
更新日: 2024年11月12日
本学での卒業研究において研究内容をまとめた、竹村典晃さん(石井研究室/工学部情報応用工学科2023年度卒業生)が筆頭著者の共著論文が、査読付き研究論文として以下の米国学術論文誌に掲載されました。
著者:Noriaki Takemura, Yuya Shinkawa, Kazuo Ishii
論文タイトル:Grade prediction of lesions in cerebral white matter using a convolutional neural network
掲載雑誌:PLOS ONE
掲載ページ:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0313516
本論文は、佐賀県内の病院で実施された脳ドックのMRI画像と健診データを組み合わせたデータを用いて、AIの深層学習(畳み込みニューラルネットワーク)と共起ネットワークという技術を組み合わせて完成させました。そのアイデアは、卒業研究として、自らの創意工夫により実施しています。3年後期からのゼミ研と4年生の卒業研究のわずか1年半で、非常に高性能なAI診断モデルを完成させることができ、雑誌の査読者からも高評価で、以下のようなコメントをいただきました。
(本研究背景および研究の意義:査読者のコメント翻訳)
「この論文は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)とMRIデータを使用して脳白質病変のグレードの予測を自動化するという重要なトピックを扱っており、タイムリーで関連性があります。病変の重症度を予測するために高血圧などの臨床データをMRI画像と統合することに焦点を当てた点は新しく、特に脳血管疾患の神経画像診断および診断ツールにおいて重要な臨床応用が期待できます。著者らは、T1強調画像、T2強調画像、FLAIR画像を含む包括的なMRIモダリティセットを使用し、CNNに堅牢な入力データを提供しました。画像サイズと軸範囲を最適化しようとするこの研究の試みにより、モデルのパフォーマンスの精度が向上し、さまざまな病変グレードに対する高いテスト精度と曲線下面積(AUC)スコアが得られました。(Google 翻訳による)」
(筆頭著者 竹村典晃さんのコメント)
この度は、私が卒業研究を通して取り組んできた内容が、学術論文として認められたことを嬉しく思います。本研究が、医療分野におけるAIの活用や、新たな診断手法の確立の一助となることを期待しております。また、在学中にご指導を賜りました石井一夫教授には、この場をお借りして心より御礼申し上げます。
この研究成果に関する論文は、2024年11月11日付けでPLOS ONE誌に掲載されました。
以上