山内 香澄講師 Kasumi Yamanouchi

教員紹介

研究キーワード

英語圏文学・文化、ヴィクトリア朝文学・文化

研究内容

 ヴィクトリア朝の小説、特にセンセーション・ノヴェルと呼ばれる1860年代を中心に流行した小説の一ジャンルを研究しています。代表的な作品としては、エレン・ウッド(Ellen Wood, 1814-1887)の『イースト・リン』、ウィリアム・ウィルキー・コリンズ(William Wilkie Collins, 1824-1889)の『白衣の女』、メアリー・エリザベス・ブラッドンの『レイディ・オードリーの秘密』が挙げられます。センセーション・ノヴェルの隆盛期間は、わずか10~20年ですが、当時、聖書と並ぶほどのベストセラーで、一種の社会現象をも引き起こすほどでした。大衆の真理を動かした需要はどこにあったのかをこのジャンルの小説を比較検討することによって見出し、作品の裏に潜むこの時代特有の需要を明らかにするための研究をしています。

研究から広がる未来

ヴィクトリア朝という時代は、万国博覧会が象徴するように、大英帝国の絶頂期であると同時に、多くの社会問題が生み出された時代でもあります。例えば、華やかさの裏に、貧富の差、女性の問題、帝国主義といった国内外にまたがる様々な問題を抱えていました。これらの問題は、19世紀のイギリスだけの問題ではなく、現代の問題ともかかわる重大な事項です。小説を詳細に読むことによって、そこに見え隠れする社会的言説を明らかにできる可能性があると考えています。

研究室の様子

専門知識に英語がプラスになるよう、一緒に学習しましょう。
たくさん本を読み、議論し、多様な考えに触れてください。
過去に読んだことのある本も読み返すと新たな視点を与えてくれるかもしれません。

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