年頭の言葉

更新日: 2014年01月01日

新体制で時代の変化に適応した教育を

学長 河村 洋

学長 河村洋 明けましておめでとうございます。今年、東京理科大学は創立133 年目を迎え、本学は12年目を迎えます。この12年間で、私たちの生活には、スマートフォンやGPSの普及などの大きな変化がありました。また、本学を取り巻く長野県及び諏訪圏の状況も、精密機械を中心とする産業から、自動車の部品や電気電子製品の生産へと移りかわってきました。これらの変化に対応するため、昨年本学では、工学系を機械、電気電子、コンピュータメディアの3 学科からなる工学部とする改組を文部科学省に届け出て受理されました。また、経営情報学部も、コース制を取り入れてこの地域の企業経営の特徴に合わせた教育に再編します。これらを通して、今年から新しい体制で、時代の変化に適応した教育に一層力を入れて参ります。

 昨年は、本学でも、学生諸君の活躍に関する明るい話題がいくつかありました。まず、学生諸君の学会での受賞が相次ぎ、なかでも、国際会議の大学院生も参加するポスターセッションで、本学の学部生が受賞するという快挙がありました。また、春のスポーツ大会の参加数も300人を超え、秋の理大祭でも、地元の方々を含めて昨年のほぼ倍の参加がありました。1,000人が参加して開催された八ヶ岳スーパートレイル100マイルレースでは、学生諸君が800 食以上の本学オリジナルスープを振舞って大好評でした。このように学生諸君の活動がいろいろな方面で活発になって来ていることは、大変にうれしいことです。この流れを、ぜひ今年にもつないで行きたいと思います。

 この信州あるいは諏訪地方は中小企業の集積地として知られていますが、グローバル化の波はこの地方にも押し寄せていて、海外への事業展開が、中規模企業を中心として増加しつつあります。そのため、本学にとっても、卒業生を地域に送り出すと言うことは、世界に送り出すことに繋がるという時代になって来ました。まさに、グローバルに世界を見ながらローカル(地域)に貢献するいわゆる「グローカル」が求められています。学生の皆さんも、本学での学びと生活の中から、世界に向かって踏み出す力を身につけて下さい。地域貢献を基本理念の一つとする本学も、「グローカル」な教育と研究を充実させることによって、その役割を果たして行きたいと思います。関係各位の一層のご理解とご支援をお願い致します。