年頭のご挨拶
更新日: 2020年01月01日
公立諏訪東京理科大学 学長 小越 澄雄
皆様、明けましておめでとうございます。
私たちは、IoT、AI、ロボット、ビックデータ、インターネット、スマートフォン、LPWA(低出力広範囲通信)といった次々と生まれる新技術による第四次産業革命のまっただ中にいます。これらの革新技術がもたらすインパクトは大きく、人の行動規範だけでなく、社会そのものを変えていこうとしています。その中で、社会格差はますます拡大し、高齢化問題など社会課題が顕在化してきています。加えて、地球温暖化による災害の増大も深刻で、社会の持続可能な発展を脅かしています。にもかかわらず、有効な手段が見つかっていないのが現状だと思います。
本学は、こうした課題に果敢にチャレンジする人が育つ教育環境を用意していきたいと努力しています。例えば、今年から、全入学生が、AIに触れて、実験できる体制を整えました。また、AIの時代は、従来の倫理が通用しないかもしれません。人が機械を使うだけでなく、一部の機械(AI)が人を使うようなことが起こるかもしれません。そこで、学生が新時代の倫理を考える授業、「AI時代の情報倫理」を開設予定です。理工系の分野においては、学部の4年間では、社会で活躍するのに不十分な分野も多々あります。そのため、大学院の授業を充実し、その要望に応えることを計画するとともに、長野県のご協力を得て大学院生が研究にも使用できるよう新校舎の建設を開始しました。そうした中で、多くの有為な人材が、ここ公立諏訪東京理科大学から社会に飛び立っていくことを強く願っています。
本学の校舎からは雪化粧を始めた八ヶ岳が一望できます。
変化の激しい今の時代に、その悠然とした姿は、我々に何かを語りかけているかのようです。
八ヶ岳のように悠久の時を経ても存在できる社会、持続可能な形で発展していける社会を目指し、教職員、学生、皆で努力してゆきたいと思います。
令和になって初めての新年を迎えますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。