「発電と農作物 栽培を両立 する有機太陽電池」(ソーラーマッチング)の技術が 新聞に取り上げられました

更新日: 2024年10月02日

 【研究成果のポイント】

✅発電と農作物栽培の両立を実現する有機薄膜太陽電池(OSC)を開発
✅太陽光に含まれる青色および赤色光を農作物の光合成に、緑色光を発電にそれぞれ利用可能
✅イチゴを用いた光合成※2速度評価で農業利用の可能性を実証
✅有機太陽電池は軽量かつ柔軟であるため、農業用ハウスへの搭載に期待

 

 

【概要】

工学部機械電気工学科渡邊康之教授は、大阪大学産業科学研究所の家裕隆教授、石原産業株式会社、デザインソーラー株式会社らと共同で、農作物の生育に必要な青色光と赤色光を透過し、光合成への寄与が少ない緑色光を発電に用いる緑色光波長選択型有機太陽電池の高性能化に成功しました。これは、OSCが有する波長選択性といった特徴を活かし開発されたものです。OSC は軽量かつ柔軟であるため、農業用ハウスなどへ搭載できれば、同一農地での発電と農作物栽培の両立が可能になります。

 

【論文発表】

本研究成果は、2024 年8 月20 日(現地時間)にElsevier 誌 『Materials Today Energy』(オンライン)に掲載されました。

タイトル:“Green light wavelength selective organic solar cells: module fabrication 
     and crop evaluation towards agrivoltaics agrivoltaics”

著者名 :Shreyam Chatterjee, Naoto Shimohara, Takuji Seo, Seihou Jinnai, Taichi Moriyama,
     Morihiko Saida, Kenji Omote, Kento Hama, Yohei Iimuro,
     Yasuyuki Watanabe, Yutaka Ie

DOI :https://doi.org/10.1016/j.mtener.2024.101673

 

【掲載新聞】

長野日報2024年9月18日掲載

 

【渡邊研究室紹介動画】

公立諏訪東京理科大学 工学部 機械電気工学科 電気理工学コース
渡邊研究室の紹介動画です。

「環境エネルギー/有機半導体デバイス」
https://youtu.be/kbDFXNBUcAE