鹿罠通知システム

LPWAを使って罠に鹿が掛かった事を知らせます。

背 景-解決すべき地域課題-

鹿は主に山岳地帯に住み着いており、田畑を荒らす害獣として登録されています。各自治体では鹿の捕獲数に目標を定めて狩猟を促している状況です。捕獲した鹿は、その後食用に有効利用することが望ましいとされていますが、罠で捕獲した鹿を長時間放置すると食用にならないという問題がありました。また、猟師は山中に仕掛けた罠を、毎日見回りすることが義務付けられていることから、負担が年々大きくなっている状況がありました。

概要

概 要

山岳見守り用に開発したスワリカブランドの発信機を改良して、鹿の罠を見守る端末を開発しました。この端末には加速度センサーが搭載されており、罠に鹿が掛かったときに、ロープが揺れることを検知して自動で電源が入り、猟師の持つスマホに位置情報を通知する仕組みとなっています。
また、別版として音声ブザーを罠に取り付け、罠に鹿が掛かったらブザーが鳴り、ブザー音をAIで検知して位置情報を送信するタイプも試作して原理確認を行いました。

仕組み

  • LPWAデバイスを
    鹿罠に設置

  • 罠にかかったら
    位置情報を送信

  • 鹿罠デバイスにより
    鹿罠の
    位置情報を受信

  • 捕獲状況を
    デバイスで確認

  • 位置情報を元に
    捕獲へ

実証実験概要

鹿罠通知実証実験
地元の猟師の方にご協力いただき、実際に山に罠と送信機を仕掛けて実証実験を行いました。実験中に数頭の鹿が罠にかかり、その反応を加速度センサーで捉えた送信機から位置情報が送られてくることを確認できました。加速度センサーで振動を検知するまでは電源が入らないため、一度電池を入れてから実験期間の間(約2か月間)電池交換無しで動作することができます。電池はまだ余力が残っており、実際は半年程度動作することが想定されます。今後の改良によって1年程度動作させることを実現したいと考えています。
使用していただいた猟師の方からは好評をいただき、鹿が掛かったことはもちろん、罠を仕掛けた場所もわかるため、回収する時にも迷わずに済んだという利点を挙げていただきました。
  • 鹿罠通知実証実験
  • 鹿罠通知実証実験
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参加企業・団体